工務店の営業が「ハウスメーカーに行って聞いてみた」

工務店で10年ほど営業をしている人間が、他のハウスメーカーに行って聞いてきました。

@ダイワハウス 豊洲展示場

【営業担当】

・説明のわかりやすさ ☆☆

・専門力 ☆☆

・資格やキャリア ☆☆☆

【商品力】

・コストパフォーマンス性 ☆☆

・オジリナリティ ☆☆☆

・平均的な販売価格の低さ ☆

◇営業の印象

40代ベテラン風。過去に他のハウスメーカーに勤務なさっていた、とかで経験値の高さをアピール。このあたりは信頼感が高まりそう。

しかしながらトークはあまり刺さるわけではなく(こちらが本職だから?)全般的に「へー」「ふーん」といった感じ。

内容はとにかく「大和ハウスそのものが超大手企業だから」というトークに終始している印象。「会社そのものが優れている、からといって戸建住宅も同様に優れているわけではない」ということを知っている人にとってはあまり効果がないかもしれない。

こちらは「そのトークはあまり刺さってはいませんよ」という空気をつい出してしまうのだが、しかしあまりトークに変化が見られないのは、一定の成功体験があるのかあるいは臨機応変に対応できないタイプの営業なのかはわからないけれど終始その調子で終わってしまって物足りなさを覚える。

 

◇ほとんどの内装がオプション

豊洲という地域性はおそらく富裕層が多くてブランド志向、しかし土地が高くて購入が難しいためマンションの動向は激しいものの戸建て住宅はあまり活況ではないと予想。つまり「実家の土地に引っ越しして建て替える」または「店舗・賃貸併用住宅」のニーズが高いと読んでいます。

豊洲ダイワハウスは後者に舵を切っているようで「店舗併用住宅を意識したリッチな内装になっています」とのこと。それ自体はいいのだけれどあらゆる内装が「オプションです」となると、一般の顧客にはなかなか実態が見えづらいのではなかろうか。(階段まわりの手すりが平気で100万円オーバーだったりするからね。。)

それにしてもLDKから寝室まで、内装の演出や提案性はリッチで見事。ほんとにすごい。(でも総額いくらするんだろう。。)f:id:hb-no-himitsu:20181128135757j:plainf:id:hb-no-himitsu:20181128135932j:plain

 

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◇住宅性能自体は大したことない??

*個人の感想です。

うやうやしい性能アピール部屋は住宅展示場であればどこにでもあります。もちろんこのダイワハスもそう。

・・しかし提示している内容がちょっと、、ふつうすぎ?という印象。特段差別化できるような要素が何もない、というか。。

充填されているグラスウールも今時14Kを60mmだし、軽量鉄骨造でこれだと寒いっしょ、、(最近変わったのかな?だとしたらすみません)

また防水も通気工法も土間の防湿シート×土間コンクリートなんてのも制振装置も特段「これは!」という驚きをまるで受けない。。余談だけど個人的に制振装置は某M社の「実代実験にて破損した」というニュースを知っているのであまり信ぴょう性もないし。 

 

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◇競合はやはり大手鉄骨メーカー

 あまり驚きのない性能について「うわー、、これはすごいですね。。(棒読)」と演技するのもさすがに疲れたのでテーブルトークへ。他社でも同じA3用紙に印刷されたブックを見せてもらった。

そこにはS社、P社、A社とあるがまあだいたいまるわかり笑(P社、ってそうそうないでしょ。。)

資料から察するに、あるいは価格帯や客層、地域の防火基準から察するにやはり大手鉄骨メーカーとの比較が目立つ。

 

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が、

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が、断熱性はせいぜいQ値2.23しか取れないわけで(ua値に換算するとだいたい0.7くらいかな?)だからこそ新省エネ基準や次世代省エネ基準と比較して「冷暖房費がこんなに低くなりますよ!」というアピールになってしまうのも仕方ないこと。これだと、ちょっといい建売住宅程度です。

◇ぶっちゃけ、情弱向けビジネス???

*個人の感想です。

ダイワハウスといえば「建築業界では、国内唯一の2兆円企業です!」なんて喧伝していたこともあり、ブランド力は絶大。またオプションもりもりで超リッチな内装、しかも鉄骨造とくると(失礼を承知で言えば)情弱なお客様なお客様が濡れ手で粟のように釣り放題では。。

*あくまで個人の感想です。

「大手メーカーなら大丈夫でしょ」「ブランド企業なら安心」「鉄骨だから強い」「こんな素晴らしい内装の住宅に住めるんだ」と、印象とイメージだけで選んでしまい、あとはパパ、勝手にお金を払ってね♡

「まあ、俺はよくわからんし、嫁と娘がいいっていうなら、まあいいか。。」というファミリーがこのテーブルで契約書にハンコを押している姿がありありと想像できますね。。

*ほんとに個人の感想。

 

我々のような地域に密着した工務店としては「今時の建築会社って、ぜんぜん違うんだぜ!」「日本の住宅ってぜんぜん違うんだぜ!」という細々としたアピールをするしかなくて、またそんな内容にしっかり耳を傾けてくれるお客様の目を見ながら伝えるしかないわけで、その意味だとダイワハウスはうらやましい。持って生まれたスペックが大違いだから。

とはいえ今はwebで情報を入手したいだけ入手できる時代でもあり、我々のビジネスモデルに耳を傾けてくださるお客様は大いに増えてきた。ありがたいことです。

でも中途半端なハウスメーカーで建てたあとにウチの会社に来て、勝手に絶望して帰っていくのは止めてほしいなあ。。

*個人の(略)

 

ということで、うらやましい会社ダイワハウスのレポートでした。

みなさまよい家選びを!